2009年10月2日金曜日

スタニスラフスキーシステムと認知行動療法

先日、脳神経内科の先生がワークショップに参加された。

受講動機は「治療室のコミュニケーションが型にはまってしまっているから。」

「信頼関係の上に構築された密度の濃いコミュニケーションが
治療には欠かせない。演劇がその特効薬になるのでは」との
期待があるそうです。

2日間のワークショップを受けていただいた感想はスタニスラフスキー
システムの実践が認知行動療法と地続きだという認識だそうです。

たしかに演技は自分の核をさらけ出さなければならない瞬間がある。

「自分だと信じているもの」でも、
「自分だと信じさせたいもの」でもなく
「本来の自分」をさらけ出さなければならない。

しかし、それを「出しなさい」と指導するわけにはいかない。

それは直接的に扱うことができないもの。

今、何を行動したのか?
その行動を導き出した知覚はどんなモードであったか?
その知覚から導き出された解釈はどのようなものだったか?
それを修正するにはどんな焦点の調整が必要か?
障害となる思い込みはないか?
それらの観察を自分をさらけ出す恐怖や俳優としての自尊心や、
主体性を損なわせることなくソフトに
提案できるかに常に注力しているのを自覚している。

それが認知行動療法っぽいらしい。
今後の指導方法に大きな指針をいただいたことに感謝したい。

密度の濃いコミュニケーションのためには先ず、
本来の自分を知ることが重要だとさらに思い当たる。

スタニスラフスキーシステムの実践による俳優養成は
永遠に型にはまることが出来ない創造的な場を維持し続ける
必要がある。

サンフォードマイズナーが教えることはアートになりえると言っていた。

まさにそうだと思う。